「一手一つに皆結んでくれるなら」

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「一手一つに皆結んでくれるなら」

03月15日号

新型コロナウイルスの影響が拡大している。まず何より、罹患された方の快癒、そして、ご家族や関係者の方々の平穏無事を祈りたい。

現在、感染の広がりは世界各国に及んでいる。厚生労働省の報道発表資料(「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」)によると、感染者は3月9日12時時点で、海外101カ国・地域で計10万7271人、日本国内は1184人(チャーター機・クルーズ船乗員乗客696人を含む)と報告されている。

世界保健機関(WHO)が3月3日に行った記者会見では、このウイルスは季節性インフルエンザと比べて感染力は強くないものの、世界的に見て重症化しやすいと述べた。

また、政府の対策本部に置かれた新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、国内で最も患者報告数の多い北海道などのデータを分析し、現段階での見解を発表している。それによると「症状の軽い人から感染が拡大している」「これまでに国内で感染が確認された人のうち80パーセントは、ほかの人に感染させていない」「感染が確認された症状がある人の80パーセントが軽症、14パーセントが重症、6パーセントが重篤」であるとして、若者は重症化するリスクは低いが、高齢者や基礎疾患を持つ人に感染を広めてしまわぬよう警鐘を鳴らしている。

3月9日発表の専門家会議の見解では、これまで集団感染が確認された場に共通するのは、①換気の悪い密閉空間 ②多くの人の密集 ③近距離で会話や発声が行われた  という三つの条件が同時に重なった状態と述べている。ゆえに、感染防止対策としては①換気を行う(可能であれば二つの方向の窓を同時に開ける) ②人の密度を下げる(互いの距離を1、2メートル程度あける) ③近距離での会話や発声などを避ける(やむを得ない場合はマスクをつける)の3点に留意するよう呼びかけている。

こうした状況のなか、教会本部では、例年3月に開催する「学生生徒修養会・大学の部」「同・高校卒業生コース」、「春の学生おぢばがえり」を取りやめ、天理教婦人会では、4月に開催を予定していた「婦人会創立110周年記念第102回総会」の式典と記念行事の中止を決定した。日ごろの信仰活動の集大成の場である行事を中止せざるを得ないのは誠に残念であるが、この節もすべて親神様の深い思召あってのことである。お道の者一人ひとりが、現在お見せくださっている出来事の中に親神様の親心を感じ取り、一歩進んだ心の成人を目指したいと思う。

現在の新型コロナウイルスによる混乱は、身体的な感染の不安のみならず、社会生活や経済活動にも甚大な影響をもたらしている。たとえば物資不足の状況が生まれ、店内でいさかいが起きたり、予想以上の不安を感じたりする人も現れている。いわゆる「群集心理」が好ましくない方向へと広がれば、一層の混乱を招いてしまう。そんな世相の中でも、行列に並んでもマスクを購入できなかった人を見て、いったん帰宅し、3枚のマスクを手渡しに戻った人のニュースも流れた。

教祖は「水を飲めば水の味がする」(『稿本天理教教祖伝』第三章「みちすがら」)とお聞かせになり、いま目の前にある姿をまず喜ぶことをお教えくださった。そして「人間というものは、身はかりもの、心一つが我がのもの。たった一つの心より、どんな理も日々出る。どんな理も受け取る中に、自由自在という理を聞き分け」(おさしづ明治22年2月14日)、「人が勇めば神も勇む」(同年3月17日)とも教えられている。

人間の体は親神様からのかりものであり、世界の一切は親神様のお働きで成り立っている。心の使い方が親神様の思召に沿えば、自由自在のご守護をお見せくださるということだ。人々の心が真に勇めば、身体のうえにもお働きくださり、心穏やかに暮らせるのではないだろうか。

私たちお道の者は、まずは心を込めておつとめを勤め、ご守護を祈念しよう。そして、教友がこぞって教祖のひながたを胸に行動し、周囲に明るく優しい言葉をかけていこう。人をたすける「誠の心」は、徐々に周囲へ広がり、良い方向への「群集心理」を生み出すことも可能だろう。

「一手一つに皆結んでくれるなら、どんな守護もする」(同31年1月19日)とのご神言を胸に、いまこそ一手一つに、持ち場・立場のおたすけを心がけたい。(和)

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