「オンラインキャンパス」開設
天理大学(永尾教昭学長)は先ごろ、春学期の授業開始を5月7日まで延期。さらに春学期中は、原則として遠隔授業を予定している。こうしたなか、今後のキャンパスライフに不安を抱く学生に少しでも安心してもらおうと、学生や教員が互いに交流できる特別サイト「オンラインキャンパス」を開設。インターネットを介しての顔合わせや、質問・相談などを行っている。(4月29日記)
天理大のホームページに設けられた「オンラインキャンパス」は、永尾学長はじめ各学部長などからのメッセージ、学生自治会による各部・クラブ活動の紹介など、全部で四つのコンテンツから成る。
メーンの「オンライン共同研究室(バーチャルオフィスアワー)」では、各学科・専攻などの教員と学生が時間割に従い、オンラインミーティング向けのアプリを使ってコミュニケーションを取っている。
顔を見てひと安心
人間関係学科生涯教育専攻は、この仕組みを用いて4月16日と23日、1年次生を対象に「オフィスアワー」を実施。同専攻の教員・学生約20人が参加した。
内容は、自己紹介に続いて、履修登録の説明やグループワークなど、学生との会話を中心に進められた。
同専攻の杉山晋平・准教授は「新入生と初めて顔を合わせ、各自が準備を進めている様子を見て、こちらも励まされた。初の試みに不慣れな部分もあるが、学生との関係をより一層大切にした教育を目指したい」と語る。
学生の一人、田辺七海さん(1年・奥島分教会ようぼく)は「はじめは不安だったが、先生や同級生の顔を見て、ひと安心した。将来の目標に向けて勉強に励み、早く皆さんと実際に会って、学校で授業を受けたい」と話した。
この取り組みについて、永尾学長は「遠隔授業開始に向け、オンラインでのコミュニケーションを充実させるなど、学生にとっての最良の形を模索している。苦しいときこそ心を勇ませ、2025年に迎える創立100周年への試練として、ここからたくましい芽を出したい」と話している。
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「オンラインキャンパス」
URL=https://tenri-u.jp/voh/