今日はわが家の講社祭 “新しい日常”のなかで

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今日はわが家の講社祭 “新しい日常”のなかで

06月14日号

 神実様をお祀りしているようぼく家庭では、毎月「講社祭」が勤められる。これは、家族がそろっておつとめを勤めることはもとより、お道の教えについて話を聞くことで、心の成人を図る機会ともなる。このシリーズ企画では、あるようぼく家庭の講社祭での会長さんの“講話”を、テーマごとに紹介する。第9回は、新型コロナウイルスの影響による「“新しい日常”のなかで」。

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会長さん 今日は3カ月ぶりに共に講社祭を勤めさせていただきました。皆さん、お変わりないですか?

典行 おかげさまで、体調を崩した者はいません。
 会社のほうは、仕事は減っているものの、なんとか持ちこたえています。

静江 主人の会社は遠いので、通勤の機会が減った分、体調はむしろいいかもしれません。
 私が勤めている近所のスーパーマーケットは、とても忙しくなりました。コロナの感染対策で気を使うことが増えて……。一日も早く終息してほしいです。

里美 大学ではオンライン授業が行われていましたが、来週から通常の対面授業が始まります。
 何より、早くテニスがしたくてたまりません!

会長さん それぞれ生活スタイルが変わったものの、少しずつ日常を取り戻しているようですね。
 もちろん、なかには命を落とされた方や、仕事を失った方もいらっしゃいますし、まだまだ油断は禁物です。

典行 そうですね。いまだに厳しい状況は続いていますが、ようやく“新しい日常”が始まったという印象です。

足元から信仰を見直す

会長さん 今日は久しぶりにお話を取り次がせていただく機会ですから、私たちの信仰を、あらためて足元から見直してみたいと思います。
 まず、『天理時報』5月31日号の特別インタビューの中で、宮森与一郎・内統領は「人に対する優しさや思いやり、そういう心を深めていくことが、いま最も大切だと考えています」と話しておられます。
 いまの生活に照らして、どのように感じますか?

静江 確かに当初は、とにかく感染症が怖くて、どこかギスギスした空気を感じていました。
 でも最近は、ウイルスへの理解も深まり、緊急事態宣言が解除されて以降は、家族の間はもちろんですが、周囲の人たちを思いやる心のゆとりのようなものが、世間でも広がってきているような気がします。

典行 「(ウイルス感染の)陽性は悪ではない。陽性者には、お見舞いの言葉を贈り、優しく接してあげてほしい」と話した知事さんもいました。

里美 こんな状況ですから、会えない友達のことも気になります。

会長さん 皆さんも実感している通り、一般の人たちの気持ちが少しずつ変化してきていると思います。これまで大きな災害が起きたときには、やはり優しい心や助け合いの心が広がりましたね。
 こうした中で、私たちようぼくは、どんなことを心がければいいでしょうか。

典行 やはり、おつとめですか?

静江 家族が体調を崩したら、すぐにおさづけを取り次ぎます。ただ、家族以外だと難しそうで……。

里美 ひのきしんも、いろいろできそうです。マスク作りとか。

会長さん そうですね。さまざまな状況に配慮しつつも、世界各地の教友たちは、いま皆さんに挙げてもらったようなことを率先して実行しています。
 こうしたコロナ関連の教内ニュースをはじめ、自宅でも教えに親しめるコンテンツが「天理教ホームページ」内にまとめられているので、ぜひ一度ご覧ください。

心づかいを点検して

会長さん さて、信仰実践の形はさまざまですが、私たちが常に忘れてはならないのは、日常生活の中で心を澄ますことと、互いにたすけ合うことを通じて、陽気ぐらし世界を目指していくことです。
 しかしながら、私たちは結構に体をお借りしている中で、つい自由に使える心を自分勝手な方向へと使ってしまいがちです。先ほど拝読した「十全の守護」と「八つのほこり」の説き分けは、神様のご守護のありがたさを知り、自己中心の心づかいを常に点検するための大事なかどめでもあります。

典行 このところ、自宅で過ごす時間が長くなる中で、いままで以上に、家族の健康や幸せのことを真剣に考えるようになりました。
 その一方で、「わが家さえ良ければ」という気持ちも、少し出ていたかもしれません。

会長さん もちろん今回の感染症では、自分たちが罹らないことが周囲の人たちの安全にもつながるわけですから、しっかりと予防に努める必要があります。
 その中で信仰的に大切なのは、どんな状況にあっても、自らの心の持ち方がどうなのかを、教えに沿って省みることだと思います。

静江 そういえば、神様への感謝の気持ちで行えば、どんなことでもひのきしんになるんですよね。
 ついつい、できなくなったことを考えてしまうけれど、まずは、いま頂戴しているご守護のありがたさをあらためて感じられたら、それは報恩感謝の行いの原動力になっていくんですね。

典行 おつとめにしても、形だけ勤めているだけでは成人は進みませんからね。
 まずは、誰かのたすかり、ひいては世界の治まりを願う優しさを、おつとめに込めることだと思います。

里美 誰かのためかぁ……。
 そうか、テニスは一人でできないわけだから、私が練習を再開すれば、ほかのプレーヤーの喜びにもつながるんだ――。

静江 あなたの場合、そう考えるのは、すぐにでも自分がやりたいからでしょう。

典行 いつも他人のことを一番に思うのは現実には難しいですね。特に心の余裕がないときは。

会長さん その通りです。自らの心が澄んでいなければ、心からたすけ合うことは難しいでしょう。もちろん、たすけ合いを実行する中で、心が澄んでいくこともあります。
 今月から、まずは近隣の信者さん方を中心に、教会の月次祭を一緒に勤めさせていただきたいと考えています。そのおつとめを通して、皆さん方一人ひとりが、教えに基づく優しい心をおたすけの心へと高めて、共に祈念させていただきましょう。
 これからの“新しい日常”にあっても、親神様・教祖に喜んでもらえる、心の成人に努めさせていただきたいですね。

登場人物

会長さん

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49歳。勉強熱心で、いつも教えを分かりやすく伝えるために、どうすればいいか考えている。今月から県内のようぼく宅への講社祭参拝を再開した

夫・典之

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47歳。会社員。工場で生産管理を担当している。いまも週の大半は在宅勤務。家族思い

妻・静江

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48歳。パート勤務。近所のスーパーで勤めている。日々対応に追われており、疲れが溜まっている

長女・里美

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20歳。大学生。大学のテニスサークルに所属。早く友達に会いたくて仕方がない

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