休校中の子供に弁当配布 泉濱(大阪)、紀ノ川(和歌山)

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休校中の子供に弁当配布 泉濱(大阪)、紀ノ川(和歌山)

04月05日号

国内における、新型コロナウイルスの感染症対策として、政府は全国の小・中・高等学校などに対し、3月2日から春季休業開始日までの臨時休業を要請した。こうしたなか、「こども食堂」の取り組みを通じて、休校中の子供やその親を支援する教友たちの動きを紹介する

平日2週間にわたり-泉濱分-

大阪府堺市にある泉濱分教会(古藤一彦会長)を拠点とする「いづはまスマイル食堂」は、3月2日から13日にかけての平日2週間と24日、地域住民に手作り弁当を100円で配布した。

一昨年10月から毎月「こども食堂」を開いている同教会。毎回100人を超える参加があり、子供だけでなく母親にとっての“くつろぎの場”にもなっている。

そんななか、地域の学校が休校となり、周囲から子供の昼食に困る親の声が聞こえてきたことから、弁当の配布を決め、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて利用者を募った。

弁当の調理は、会長夫人の喜代恵さん(42歳)、前会長夫人の百合子さん(68歳)をはじめ、教会信者や地域の母親が担当。メニューは日ごとに変え、毎回おやつも添えた。

利用する子供や保護者は日ごとに増え、11日間で計739食分に上った。

「おいしかった」「とても助かる」など感謝の言葉をたびたび受けた古藤会長(41歳)は「学校が休校となり、地域の皆さんが困っているタイミングで、すぐに行動に移すことができて良かった」と語った。

学童保育に70食提供-紀ノ川分-

一昨年から、和歌山市の紀ノ川分教会で「おのみなとこども食堂」を開いている岡定紀会長(46歳)は3月19日、地域の飲食店と協力して、市内の学童保育「若竹学級」に、約70食分の弁当を無料提供した。

同教会では毎月、子供から高齢者まで幅広い年齢層が「こども食堂」に訪れており、その数は150人に上ることもある。

今回の取り組みは、学校の臨時休校に伴い、学童保育の子供を支援するもの。給食が支給されない地域の学童保育に対し、弁当の配布を思い立った岡会長は、市の教育委員会の承諾を得たうえで、「こども食堂」の活動をきっかけに知り合った地元の飲食店「襷食堂」と協力して準備を進めた。

当日の朝、襷食堂では従業員がおにぎりや卵焼き、ウインナーなどを彩り良く容器に詰め込んでいく。そして、岡会長はじめスタッフが学童保育へ弁当を届けると、子供たちは「みんなと同じお弁当を食べられて楽しかった」と元気な笑顔を見せた。

協力者にはひのきしんの説明もしたという岡会長。「今回、地域の課題に一体となって取り組めた。いまできるひのきしんは何かを考え、今後も地域を巻き込んでいければ」と話した。

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