読者のひろば 逆境乗り越え初の全国制覇へ

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読者のひろば 逆境乗り越え初の全国制覇へ

10月04日号

天理大学ラグビー部の寮で発生したクラスター感染に関する報道を目にし、同部の選手たちにエールを送りたくなった。
報道では、同じ天理大の学生というだけで、アルバイトに行けない事案が発生していることも取り上げられていた。「ラグビー部員たちはどれだけつらく、悔しい思いをしているだろう……」。そう思うと、胸が詰まった。

実は私自身、今年7月に新型コロナウイルスに罹患し、教会長という立場のうえから、御用にさまざまな支障を来した。ラグビー部員の方々と同じような〝逆境〟を経験した。

当時、新型コロナウイルスの感染が都市部を中心に日増しに広がるなか、夫婦で罹患した。大きなショックを受けたが、私たち夫婦から感染を広げないようにするため、周囲の人々に感染の事実を伝えた。
その後、地域の病院で治療。私は、持病や喫煙歴などの影響から重症化する恐れがあったが、幸いにも、不思議と軽症で済ませていただいた。一方の妻も、3週間ほど入院したものの、無事ご守護いただいた。大難を小難にお連れ通りいただいたことを、教会家族一同、素直に喜ばせてもらった。

ところが、この時期、私たちの地域には新型コロナウイルスに感染した人を避けるような雰囲気が少なからずあった。
「私たちが悪いのか」と悩んだが、これまでの通り方をあらためて省みつつ、どんな困難にも前向きに強い気持ちで向かっていくことを心に定めて、心を倒すことなく通った。

そしていま、あらためて罹患した人が悪いわけではないと感じている。どうしても〝犯人捜し〟をしてしまう雰囲気が地域社会にある中で、症状のある人は罹患を隠したくなるかもしれないが、もし異変を感じたのなら、周囲の人々の健康のためにも、早期に治療を受けるべきだと思う。
天理大ラグビー部員の方々は、同様の節をお見せいただいた〝同志〟だと感じている。なんとかこの逆境を乗り越え、ラグビーシーズンには大いに活躍する姿を見せてほしい。その姿はきっと、多くの人々に感動をもたらし、コロナ禍における希望の象徴になるはずだ。
悲願の全国制覇に向け、どうか心を倒さず、ふしから大きな芽を出してほしいと切に願っている。

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