天理時報で新しく始まった4コマ漫画は、実話を元にしています。ここでは、そのオリジナルストーリーをお届けします。
立教185年(2022年)5月18日号掲載分
縁結んだ〝お道の言葉〟
私が数年来通っている近所の美容院は、女性美容師のTさんが一人で切り盛りしています。
ある日、いつものように髪を切ってもらいながら会話していたところ、私がふと口にした〝お道の言葉〟に、Tさんが「山中さん、もしかして天理教の方?」と反応したのです。
聞けば、Tさんもお道を信仰されているとのこと。「こんな身近に、同じお道の方がいたなんて」と喜んでくださいました。
本部月次祭の参拝や支部行事への参加を欠かさないというTさん。美容院へ行くたびに、「おぢば周辺の花がきれいに咲いていたわよ」「この間『全教一斉ひのきしんデー』に参加したの」といった話を聞かせてくださるようになりました。
他愛のない話ですが、教友同士だからこそ語り合えることだと思います。あの日、口を突いて出た〝お道の言葉〟が、私たちの縁を結んでくれたのです。
最近は、お店に行くときは必ず『天理時報』を携えるようにしています。夫が出直し、子供たちもそれぞれ独立したいま、私一人しか時報に目を通さないのはもったいないと思ったからです。毎週というわけにはいきませんが、時報をTさんに手渡すことが楽しみの一つになりました。
仕事で毎日忙しいTさんですが、「近いうちに、ぜひ一緒におぢば帰りをしましょうね」と誘ってくださっており、その日を心待ちにしています。
(山中理恵子 62歳・兵庫県西宮市)